PTA適正化推進委員会
代表 佐藤 大 様
逗子市教育委員会 社会教育課でございます。
2025年5月11日付で、ご照会のありました「PTA運営における法的問題に関する照会」につきまして、各学校及び学校教育所管課からの確認が整いましたので、社会教育課より回答申し上げます。
回答が遅れておりまして、申し訳ございませんでした。
逗子市には公立の小学校5校、中学校3校、計8校があり、PTAが無い学校が2校(小学校…1校、中学校…1校)となっております。
ご照会のあった内容を整理させていただきますと。
1PTAの加入は任意であるか否か。
2いわゆるみなし加入(特段の拒否の意思表示が無ければ自動的に加入)は有効であるか否か。
3学校が任意団体であるPTA会費を徴収するにあたり、学校、PTA間に業務委託契約が存在しないまま徴収行為を行うことは、法的に問題があるのではないか。
4学校が保有する、生徒、保護者に関する個人情報を、本人同意なくPTAのために使用する行為は個人情報保護に関する法令に抵触するのではないか。
5上記について、違法行為、もしくは極めて違法性が高い行為が行われているとすれば、それに対し、本市教育委員会はどのような認識をもっているか、また、本市教育委員会は、各学校に対しどのような統一的な指導を行い、運用の実態の管理をしているのか。適切な学校とPTAとの関係の構築と、適切なPTA活動の運用が図られるためには、どのような指導、監督をすべきか。
以上が、佐藤様の照会の主たる内容と理解いたしましたので、本市教育委員会の認識ならびに、今後の対応について、以下のとおり回答させていただきます。
まず、PTAにつきましては、飽くまで任意団体であり、加入については保護者の意思表示の下に成立するものです。
よって、明確な加入拒否の意思表示がなければ自動的に加入という、いわゆる、みなし加入は容認されるものではなく、保護者に対しては、その旨を明確に示した上で、加入の意思表示を示す機会を提供しなくてはなりません。
また、契約行為やそれに準ずる行為が無いままに、学校がPTAに代わって会費の徴収代行することは、法的に問題があると考えます。あわせて、学校が保有する生徒、保護者の個人情報を本人の同意無く、任意団体であるPTAに提供することは個人情報保護の観点から問題があると考えます。
以上をふまえ、学校現場での運用を確認したところ、PTAが加入義務の無い任意団体であることは各校とも認識していたものの、実際の運用ではバラツキがあり、みなし加入の不可、会費の徴収代行にあたっての契約行為の締結、学校保有の個人情報の提供に不可避である本人同意の取得については、徹底がなされていない実態が散見されました。PTAが無く、それに代わる任意組織がある学校についても同様の問題が散見されました。
本市教育委員会では、全校の校長並びに全PTA組織に対し、現状のPTA活動の問題点について認識が図られるよう指導し、適切な運用を図って参ります。
以上が、佐藤様の照会に対する、本市教育委員会の回答とさせていただきたいと存じます。回答が遅滞したこと
に改めてお詫び申し上げるとともに、ご査収頂きたくよろしくお願いいたします。