多くの学校現場や教育委員会において、PTA会費を学校徴収金(給食費や教材費)と抱き合わせで徴収する際、「PTAには高い公益性があり、学校運営に欠かせないパートナーだから」という説明がなされます。
しかし、行政が「公益性」や「運営への不可欠性」を強調すればするほど、法理上、逃れられない「3つの巨大な矛盾」が生じることになります。
行政が「PTAは学校運営に必要不可欠だ」と認めることは、その活動原資である会費が「実質的な学校運営費」であることを認めることと同義です。 地方財政法第4条の5では、行政が住民に対して、寄附金や負担金を割り当てて強制的に徴収することを厳格に禁じています。 「公益のため」「子供のため」という名目で、入会意思の確認もなしに一律に徴収を行うことは、自発的な寄附の枠を超えた「事実上の強制割当」にあたり、明白な法違反の疑いが生じます。
学校教育法および地方財政法(第27条の4等)に基づき、学校の管理運営に必要な経費は、設置者である自治体が公費(税金)で負担すべきことが定められています。 「PTAがなければ学校運営が成り立たない」ほどの公益性を主張しながら、その費用を公費ではなく「私費(PTA会費)」に依存し続けることは、行政による公費負担義務の放棄であり、不当な負担の転嫁です。
行 政が「パートナーシップ」を理由に、私的団体であるPTAの集金を代行し、教職員という公費(税金)で賄われる人手を割くことは、以下の法的リスクを直視する必要があります。
個人情報保護法違反: 「公益性」を理由にした、本人同意なき児童生徒名簿のPTAへの提供。
職務専念義務違反: 準委任契約等の法的根拠なき、教職員による私的団体の事務従事。
公金管理の不備: 性質の異なる「公金(教材費等)」と「私金(PTA会費)」を同一口座等で混同して管理するリスク。
行政が「公益性」を免罪符として、法的根拠のない徴収や便宜供与を正当化する時代は終わりました。 PTAが真に公益的な団体であると主張するのであれば、まずは「任意加入」を徹底し、会員の自発的な意思に基づく運営を行うべきです。同時に、行政はPTA会費に依存した学校運営を改め、公費で賄うべきものは公費で賄うという「当たり前の原則」に立ち返ることが求められています。
私たちは、この矛盾を解消し、子供たちに「法の支配」に基づいた背中を見せられる教育環境の実現を求めます。